2022年11月6日。ついにその日はやってきました。
様々な困難(推しが大河に出たので推し活をした ~鎌倉幕府三代将軍を応援する会in鎌倉2022 激闘!準備編~ - 9番街北倉庫)や準備を乗り越え、ようやく無事にこの日を迎えることができました。非常に天気の良い日でした。
ちなみに前日の11月5日は「交通安全大使委嘱式及び交通安全キャンペーン(鎌倉市/「交通安全大使委嘱式及び交通安全キャンペーン」実施について (city.kamakura.kanagawa.jp) 、 2023年6月10日閲覧)」と題して、柿澤さんと実朝の妻である坊門信清娘(作中での名前は千世)を演じた加藤小夏さんが鎌倉に登場しました(https://twitter.com/kakizawa_hayato/status/1588868270693965824?s=20 、2023年6月10日閲覧)。私は見られませんでしたが…いいんですよ…準備に忙しかったし…応援上映するんですから………
- 神奈川県立歴史博物館
無事にやってきた11月6日。まず我々が向かったのは、鎌倉ではなく横浜にある神奈川県立歴史博物館です。
お目当てはというと、10月15日から開催されていた永福寺に関する展示でした(【特別展】源頼朝が愛した幻の大寺院 永福寺と鎌倉御家人―荘厳される鎌倉幕府とそのひろがり― | 神奈川県立歴史博物館 (kanagawa-museum.jp) 、2023年6月13日閲覧)。
永福寺は実朝も何度か訪れたことのある、とても縁のある寺院です。「吾妻鏡」を見ると、僧坊で歌会を行ったり(「吾妻鏡」建保五年十二月二十五日)、郭公の声を聴こうと訪れたり(「吾妻鏡」建暦元年四月廿九日)となんだか楽しそう。ちなみに郭公の声は聴けませんでした。
この展示を知った時から絶対に行く!と思っていましたし、永福寺がテーマになって展示が開催されること自体に非常に感動しておりました。永福寺建立の過程からその影響、そして後世の研究についてなど、永福寺の壮大さとその歴史を知ることができる非常に良い展示でした。
あと出入口では頼朝・頼家・実朝・義時・時房・義村のパネルが出迎えてくれました。知らなかったのでびっくりしました。ここでお目にかかれるとは…
勉強にもなったし、いろいろな人に出会えてとても良い展示でした。
- 百均
そんな感じで展示を楽しんでお昼ご飯を食べた後、我々は応援上映に向けての買い出しに向かいました。事前準備などいろいろ考えたのですが、「横浜ってめちゃくちゃ都会だからもうそこで買ったほうがいいんじゃないか」という結論に落ち着いたのです。
そして近くの百均に行くと、必要なものを片っ端からカゴに入れました。ペンライト、風船、うちわ、うちわをデコるためのシール、リボン、両面テープ………なんか「いいな」って思ったものはだいたい買った気がします。爆買いです。
あるデコレーション用品を買おうか迷って「どうします?あった方がいいですかね…」と相談したところ、フォロワーさんに「いやこれ全部100円ですよ!!」「買った後悔より買わない後悔を!!!」「もうこんな機会無いですよ!!!!」と言われ「そうですよね!?!?」と納得してカゴに突っ込んだ結果こうなりました。フォロワーさんの応援上映にかける覚悟を知り、私も改めて覚悟を決めました。
他にもほしいと思っていた風船が無いとわかると、急いで別の百均を調べて向かっていったのも強く覚えてます。「風船は諦めましょうか~」とか……「ここにないならないですね」とかじゃないッ…………もうこんな機会無い……もうこんな機会無いかもしれないんだよッ………!!
そんな百均での爆買いを終えると、割と時間がないことに気が付き急ぎ鎌倉へと向かいました。放送はいつも通り20時からの予定でしたが、せっかくだからBSプレミアムにて18時から放送される分(いわゆる「早鎌」)も見たいと考えていたからです。それを含めて考えると、割と時間が無いころでした。買い物の時点で、もうありえないほど楽しくなっちゃったんです。
うちわのデザインを考えるフォロワーさんを電車の中で応援しながら、我々は鎌倉へと急ぎました。
- 源ホテル鎌倉
鎌倉駅へとなんとかたどり着き、ようやく来ました源ホテル鎌倉。
そう、我々はついにSANETOMO部屋へ…!
わー!!
すごい!!
本当に実朝だ!!!
わ~~~~~い!!!!!!
HPで見ていた通り、シンプルかつおしゃれな部屋でした。
そして、実朝。
最高じゃん…長かったよ…ここまで………本当に…………………………
源ホテル鎌倉、2020年オープンで新しい上に鶴岡八幡宮のすぐそばという最高の立地も兼ね備えたホテルなんです。PRとかではないですが鎌倉旅行の際は是非是非泊まってください(Home - GEN Hotel Kamakura (gen-hotel-kamakura.com))。
浮かれて写真を撮りまくっていましたが、そういえば我々には時間がありませんでした。急いで近くのコンビニへ行ってうちわのデザインを印刷し、飲み物等を買って準備を始めました。
買い出しが終わって、戻って来た時点で時刻はもう17時になろうとしていました。ありがたいことに、予定通りあと1時間でもう「早鎌」は始まります。時間、無いです。
うちわに印刷してきたデザインを貼る、風船に空気を入れる、部屋の飾りつけをする…やることはたくさんありました。本当に、時間がない。本当に時間が無くて、分担して作業しながらも二人でヤバいヤバい言ってました。
あと1時間しかないの!?ヤバくない!?間に合うのこれ!?という気持ちでいたからか、どんどん机の上もごちゃごちゃしてきました。ヤバいッ………
でもこの大慌てで作業をしていた時間が、笑っちゃうぐらい楽しかったです。
高校の文化祭で、ギリギリまで準備をしているような感じ。お互いの物で溢れた机に二人向かい合って、うちわ作るためにはさみ貸してもらったり、風船に空気入れるやつ貸したり。全然時間が無いのに、うちわが出来たら「これめっちゃ良くないですか!?」って勢いのまま見せたり。楽しすぎるよこんなの!
本当にギリギリで大変だったけど、この時間は楽しくて仕方なかったです。
しかしながら、キャッキャキャッキャ準備してたら「早鎌」が始まりました。文化祭、もう始まっちゃったよ。
結局、我々はうちわやら風船やらを作りながら横目で推しを見守ることになったわけです。いや別にいいんだよ!まだ文化祭1日目だから!校内の人しか来ないし!今なんとか仕上げればいいって!!
でもまあ作業も時折止めて「早鎌」は見ました。詳細?は後程になりますが、一番盛り上がったのは実朝夫婦のシーンでした。大声出しちゃったよ。ありがとう実朝夫婦……forever………………
そんな推しに気を取られて推しを応援できないという事態を乗り越え、なんとかうちわが完成!風船も全部膨らませた!飾り付けもできた~~!!
めっちゃ良い~~!!
めっちゃオタクっぽい!すご~~い!!!
時間も迫る中、結構頑張ったのではないでしょうか。うちわもサイコ~!フォロワーさんの透明なうちわもかわいくて良い……
下に置いている風船もとてもかわいい!
諦めずに百均をはしごしてよかった…PARTY風船も透明な風船も地味に売ってないんだよ……………
テレビの下に並べた本たちもめっちゃ良い……完全に私物なのに、"最初からそこにあった感"がとてもありますね。
本は自分の好みで選んだとはいえ、自分で選んだからこそ見るだけでテンションが上がります。『実朝出帆』は渡宋の話なので外せないし『右大臣実朝』も自分が実朝好きになったきっかけの一つになった作品なのでマストだし『金槐和歌集』はやっぱり外せないし『源実朝』も後編が「唐ふね」で渡宋の話結構やるし『生誕820年 源実朝 くりかえしよみがえる歌』は個人的に大好きな本だし『源実朝 東国の王権を夢見た将軍』は時代考証の坂井先生の本だからやっぱり外せなかったんだよな。荷物多くなったけど、本当に持ってきて良かった…
そんな感じで一通り盛り上がった後、うちわのデコレーションなどの仕上げを行い、二人で写真撮影大会になりました。こんなに頑張ったんだから、やっぱりいい感じに写真を撮りたいものです。
よっしゃ!写真とるぞ~!
な…なんか…イメージと違う…
いや…これでも良い…これでも全然良いんだけどなんか…なんか想定していた”推し活”の写真とちょっと違うような………?なんだろう…なんか………
ああでもない…こうでもない…と二人で悩みましたが、SNSなどで様々な”推し活”の画像を参考に検討した結果、統一感がないのでは?という結論にいたりました。
確かにすごいな~!と思う写真は、推しのメンバーカラー(またはイメージカラー?)が赤なら赤、黒なら黒を中心として飾りやグッズを用意しているようでした。気になる方はSNSで #推しのいる生活 や #本人不在の誕生日会 などと検索してみてください。公式から出ているグッズがその色に沿っている、ということもあるのでしょうが………やはりそれぞれの色が揃っていると綺麗ですね。
ただ推しに関連したものを集めれば良いというわけでもない。推し活にもセンスや計画性が必要なのだなあ…と非常に勉強になりました。
みんないろいろ試行錯誤して撮影しているんだろうな…我々はその辺り疎いからわからないし…初心者だし……ちょっと勢いが強すぎたかも……………
…
でも好きなもの全部あって最高~~!!
テンション上がって描いたしおりも、横浜を駆け巡って揃えた風船も、実朝をもっともっと好きにさせてくれた思い出の本たちも、ああでもないこうでもないとデザインを考えてデコレーションをひとつひとつ付けたうちわも全部あって本当に最高の空間だこれ!フォロワーさんも一緒だし!
なんて言うんですかここ!?え…SANETOMO…………!?!?
やっぱこれ…最高!!
そんなこんなで撮影大会をしていたら、もうあっという間に20時が近づいてきました。ヤバい。というか冷静に考えたら1時間ぐらいしか余裕がないんだった。2分前だけど全然飾りが戻ってない…あれ…?
なんとか風船や飾りを戻して…
万全の状態で、いざ鎌倉!!
※応援上映の様子は著作権的なことに配慮して、テレビの画面をそれっぽいイラストに替えた画像でお送りします。
2022年11月6日に放送された第42回「夢のゆくえ」は、非常にざっくり言うと実朝が宋に行きたい!と言って宋に行こうと頑張る回です。実朝が自分から頑張ろうとしている、応援し甲斐のある回ですね。うちわめっちゃ振っちゃうぜ。
なんか…みんな………いい感じでさあ!おいおい、これは宋行っちゃうね………………………
え?吾妻鏡…って何ですか………?
有り余る勢いで実朝に対し何種類かうちわを作ったことで、様々な状況に対応して応援することができました。
うお~!みんながんばれ~~!!ファンサもして~~~!!
しばらく実朝~!とか渡宋して~!とかワーワー言いながら実朝たちを見守っていたら、フォロワーさんが「見るのに邪魔じゃないですか?」と上の飾りを外してくれました。確かにすっごい邪魔だった。顔隠れるし。
見づらくなるし…PARTY風船のYも時々落ちてくるし……画面周りってあまり飾り付けないほうがいいのかも…?
でもいいんです…楽しいから……!
ここまで準備して見るの…超楽しい…!!
さて実朝たちは本当に宋に渡れたのか!?2年ごしの我々の応援は実ったのか!?
それは是非、自分たちの目で確かめてみよう!結論だけ知りたい人は「吾妻鏡」建保五年四月大十七日の記事を読んでみよう!!
そんなこんなで無事に大河の放送が終了し、我々の応援上映は終了しました。本当に、あっという間の45分間でした。
「早鎌」が始まった時はえ!?ちょっともう始まんの!?待っててくれない!?となり本当にどうなるかと思いましたが、フォロワーさんと協力し無事に万全の態勢で応援することができてよかったです。
思い起こせば2020年の1月…あの時から思い描いていた夢でした。様々な困難を乗り越え、その夢が今日叶いました。脚本家に祈るしかなかった時は本当に死ぬかと思った…
うちわ、振れたよ……………応援、できたよ………………
今日は本当に……良い日だ…………………………
- マック
そんな余韻に浸りつつ大河終わりの活発なTL見てだらだらしていましたが、全力を尽くしたせいかお腹が空きました。
時刻は21時ごろ。やっているお店がどれぐらいあるのかわかりませんが、まあコンビニかマックはやってるでしょ…と2人で夜の鎌倉へと繰り出すことにしました。たのし~!
流石にこの頃だと小町通りのあたりのお店はほとんど閉まっていたのですが、暗く静かな小町通りというのが新鮮でとても面白かったです。
2人でホテルを抜け出し、昼間とはうって変わって人気の無い鎌倉の街を歩くのはとてもワクワクしました。こんな時間の鎌倉にいるの、うちらだけかもね。
ちなみに買ったのは…サムライマックだよ…!
夕飯を食べた後は、のんびりとした時間を過ごしました。大河の感想を言い合ったり、はたまた全然関係の無いことを話したり。一人がお風呂に入っている間は、一人は今日の回のイラストを描いたりとか。そんな感じでだらだらしました。
深夜の2時ごろには、ホテルの屋上に行って二人で夜空を見ました(源ホテル鎌倉って屋上にも出られます!)。いい天気だったので、星がとても綺麗でした。
実は鎌倉の枕詞とされているのって、「星月夜」なんですよね(※)。それもあって、フォロワーさんと非常に盛り上がりました。
うまく写真におさめることはできませんでしたが、それもあってとても印象的な星空でした。実朝も見た空だったかもしれないね。
そんな星々を目に焼き付け、この日は眠りにつきました。
長いようで短い、あっという間の一日でした。
楽しかったよ、本当に…
でも我々には…
まだまだやりたいことが残ってる!!
次回、「最高!鎌倉散策編」に続く…
※「星月夜」ですが、「鎌倉を導く枕詞」として紹介するものもあれば(11星月夜の井と鎌倉山 | 神奈川県立の図書館 (pref.kanagawa.jp) 、2023年6月10日閲覧)、「「鎌倉」にかかる修飾語。主として謡曲で枕詞ふうに用いられた(星月夜(ほしづきよ)とは? 意味や使い方 - コトバンク (kotobank.jp) 、2023年6月10日閲覧)」と説明するものもありましたため曖昧な表現になっています。
「星月夜」について調査されているレファレンス共同データベースの記事(かつての鎌倉町の町章である「星月」について調べている。町章や枕詞である「星月夜」について書かれている... | レファレンス協同データベース (ndl.go.jp)、2023年6月10日閲覧)に提示されている文献を見ると、枕詞としている資料が多いような気もするので枕詞としても問題はないのではないかと思われますが…
記事に紹介されているように、佐佐木弘綱も「此枕詞古くは見えず永久百首にはじめて見ゆ(『詠歌辞典』、博文館、1897年8月)」と述べていますが、昔からこのような使い方をされていた訳では無かった(永久百首は1116年)からこのように解説が違うんでしょうか?
ここまでいくと枕詞って何?何をもって枕詞とする?という問題に付きあたってしまうような気がするため、一旦ここで置いておきます。何か知っている人がいたら教えてください…。